ファンデルワンのプレゼント物語り、職場で気になる彼女へのプレゼント(後編)
ペットの写真で作るオリジナルクッション
T君からもらったストラップ。
付けずにそのまましまってある。
帰り道、コンビニに行ってみた。
同じストラップはもう置いてなかった。
これどうしよう。使おうかな、取っておこうかな。。。
お礼とかしたほうがいいのかな?
返って、変かな?
コンビニの景品もらった程度だし。。。
あ~、ダメだ、やっぱりあの人気になる。
恋愛対象とかじゃなく、ただ人として気になってるだけかもしれない。
普段、何考えてるの?
仕事中の顔とペットの話をしてるときの顔、あのギャップは何?
犬の名前は何ていうの?猫はどんな猫飼ってるの?
明日思い切って話しかけてみよう。
「おはよう、昨日、ありがとね。」
「あ、はぃ。いえ。」
「コンビに行ってみたけど、もう終わってた。」
「何が?」
「あ、ストラップの景品。」
「あぁ、最後の一個だったから。」
「はい、これ、お礼。」
「え、そんなのいいのに。」
「コンビに行ったついでに買ってきたんだ。まぁ、どこにでもあるチョコだけど。」
「あ、ありがとう。」
「ねぇ、どうしてみんなとしゃべらないの?」
「え?僕が?」
「うん。」
「うん、何って言うか、あんまりしゃべるの苦手だし、
こっち仕事もいっぱいいっぱいだし。。。
あと、友達から色々頼まれてて。。。」
「そうなんだ。でも休憩時間とか皆と話したほうが気分転換なるんじゃない?」
「話しって、何話していいか・・・」
「犬の話しは?飼ってる人案外多いよ。ミキちゃんも、あとチーフも飼ってる。」
「そ、そうなんだ。」
「私が話題作ったげるからさ。」
「うん、そうしてもらうと話しやすいよ。」
その日からT君がしゃべるようになった。
メンバーもT君の変わりぶりにちょっと驚きつつもみんな嬉しそう。
その時彼が話し始めた。
「実はこんな物がありましてね。。。」
彼がみんなに見せたのは、自分のペットの写真で作ったオリジナルクッション。
みんないっせいに驚いた。
「これをどうやって広めたら良いかって、相談されてるんですけど・・・」
「へ~、かわいぃ~」
「編みこみ?刺繍?とにかく印刷じゃないよね!?」
「すごい技術、これ機械で?」
誰もT君の話なんて聞いてない(笑)
その商品に飛びつくみんなの顔は生き生きとしていて、これが自分の愛犬で作れるんだと聞くと更に驚いていた。
私も一つほしいな。
彼はプレゼント用として広めたいらしい。
うん、確かに自分ではなかなか買えないかも。。。
Tくんは後日、休憩時間のお茶請けにかりんとうを持ってきた。
「へ~、気が利くねぇ。」
女性スタッフは大喜び。
そして、休憩が終わると私にだけ小さな包みをくれた。
同じかりんとうなんだけど、犬用なんだそうだ。
「あの、お礼です。皆さんの輪に入れてもらったお礼。」
「そんな、そんなこと気にしなくていいのに。。。」
「それ、犬用なんですが、美味しいですよ。」
「食べた?ってこと?」
「はい、素朴な味で、て言うか味は無く、歯ごたえですかね。」
「へ~、ありがと^^」
それ以来、彼はちょこちょこ小さなプレゼントをくれる。
私も旅行に行ったときなどはちょっとしたお土産を買ってくる。
付き合ってるわけではないけれど、他の男性社員よりは明らかに私の近くにいる。
私は彼の近くにいられているのかな?
なんだか、彼にお土産を渡したいから、その為に旅行を計画してるみたい。。。