ファンデルワンの三浅です。
糸を編み、ペットの思い出を形にした作品作りをしています。
毎日ペットロスの相談を受けつつ作成していますと、ペットロス克服のヒントが見えてきます。
今日のお話はこちら。
というご相談です。
ペットを亡くしたのに、涙も出ない。
気持ちは悲しいのに、思考がついてこない。
家族は泣いているのに、自分だけが冷静でいた(泣けなかった)。
そんな人はいませんか?
そのことで悩んでいませんか?
多くの場合は涙があふれて止まらないでしょう。
でも、お客様の中には泣けなかったという人もいらっしゃるのです。
泣けずにいる人は意外と多いようです。
他人の目を気にしてしまう人。
受け入れられず、泣く事さえできない人。
「泣けなかった私は冷たい人間なんだろうか」
とおっしゃっていた人もいました。
そう言うご相談を受けた時、私が感じた事をお話ししたいと思います。
泣けない自分は冷たい人間?
まずは私のお話しをします。
ペットを何度か見送った事があります。
初めて愛犬を亡くした時、悲しさや辛さに押しつぶされそうでしたが「涙を流して泣いた」という記憶はありません。
今でこそ年齢も重ねて涙もろくなっていますが、当時はまだ若く、精神的にも強かったのかもしれません。
少し前の話になるのですがこんな経験がありました。
私はある日、空港の展望台で飛行機を見ていました。
高齢の女性に話しかけられ、色々話し込んでいるうちに、次のように言われました。
私はこのように答えました。
その女性は話が出来て良かったと言って、笑顔で搭乗口に向かいました。
詳細はこちら
ペットとの別れが辛い時は泣ける場所を作って、ちゃんと泣く
さて、話を戻しましょう。
この話のように、泣けない人は冷たい人でしょうか?
違いますよね。
辛すぎて泣けないという事もあるのです。
私も親族のお葬式の時には、寂しさと同時に妙に冷静な自分がいる時があります。
若い頃、父方の祖父母を見送った時は妙に冷静で涙は出ませんでした。
40歳を過ぎて母方の祖母を見送った時、私は涙がぽろぽろと出てきました。
猫を見送った時は、涙はあふれるようにたくさん出てきました。
年齢も関係するのかもしれませんが、周りにどんな人がいたかとか、どういう状況で亡くなったかなども完成しているかもしれません。
理由は分かりませんが、私も同じように泣けない時があるのです。
クッションが届き、初めて泣けたお客様
私たちは糸を編み、ペットのお写真そっくりの編み込み模様をデザインし、オリジナルの製品を作っています。
これは我が家のマロのクッションです。
いつも居たソファに置いています。
お客様へクッションお届け後に、このように言われる時があります。
でもクッションが届き、うちの子の顔を見た瞬間に涙があふれて初めて泣きました。
そういうメールが届くのです。
なぜ、後になってから泣くのでしょうか。
泣けないほどの辛い経験。
葬儀や火葬などの準備で気が張っていた。
後日、ふとした瞬間に現状を認識し、涙があふれだす。
そのきっかけは人それぞれだと思いますが私たちの作るオーダーニットがきっかけになることもあるようです。
泣けた後は、少し気持ちが楽になるかもしれません。
涙は出なくても、気持ちを整理するきっかけになるのかもしれません。
私たちの作るのはニットクッションですが、本当にお届けしているのはペットとの絆だったり、思い出だったりすると思っています。
皆様のお気持ちに寄り添えるよう、これからも作成に励んでいきたいと思います。
糸を編んで作る
ニットクッション