まるであの子がそこにいるみたい。
と言われるクッション。
ペットのオーダークッションを作る時、お客様からペットロスのご相談もお聞きしています。
どんなお気持ちでご注文されたかを聞き、お気持ちに寄り添えるよう丁寧な作成を心がけています。
ご相談の中で、
『まだうちの子がそばにいるみたい』
とよく言われるので、私の経験をご紹介します。
亡くなったペットがまだ近くに居るみたい
お悩み相談の中でよく言われる言葉が、
「亡くなったペットがまだ近くにいるみたい。」
という言葉です。
私も同じ経験があり、愛犬、愛猫を亡くした時はしばらくの間は感じていました。
ドアの向こうで待ってそうな気配を感じたり、押入れを開けたら布団の上で寝ていそうな気がしたりしていました。
ペットが生きていたころは、日常的にソファーの隣に座っていたりドアの向こうで待ってたりしていたので、ペットの死後もその感覚が暫くの間は続きます。
そして月日が経過して気持も少し落ち着いてくると、目には見えなくても、
「あれ、いま会いに来てくれてたかな?」
と感じる事が幾度かありました。
お客様も同じ感覚を感じているのでしょう。
それが、亡くなって日が浅い頃は辛くもあるのですよね。
私は猫(マロ)を亡くして数カ月たったある日、不思議な光景を見ました。
左がマロ(2020年お宙組)、右がソラです。
「あれ、今マロが近くにいるみたい。」
そう思った時、もう一匹の元気な猫(ソラ)が急にマロの首輪で遊び始めたのです。
マロの首輪は私のブレスレットとして時々手にはめているのですが、テーブルに置いていたのを見つけて遊びだしたのです。
それは単なる偶然かもしれませんが、私は嬉しくてとても温かな気持ちになりました。
首輪を咥えて隣の部屋に行き、爪を立てずに優しくつついたり舐めたりしていました。
「今、本当にあの子が帰って来ているのだ!」
飼い主としては、そう思わずにはいられない瞬間でした。
悲しい現実
お客様のご相談で、時折悲しいお話を伺う事もあります。
それは、自分の感覚「傍にいるみたい」という気持ちを否定される事です。
その相手はご家族だったり、ご友人だったりします。
「あ、今○○ちゃんが近くに来てる。」
「そんなはずないでしょ。あの子はもういないの。早く元気出して。」
その人は悪気はなく(そう信じたい)、元気づけるために言ったのかもしれません。
でも、ペットを亡くして悲しんでいる私たちにとっては、その一言は辛く突き刺さります。
亡きペットの存在を否定されたような気持になります。
そして、気持ちをふさいでしまいます。
人に相談するのが怖くなったお客様が時々打ち明けて下さいます。
そして、
「話を聞いてくれてありがとう」
と言われた時、
この人はもう大丈夫、あとは自分の力で乗り越えられる、と感じます。
ペットの死は確かに辛いけど、それは仕方のない事だとは皆さんが分かっていらっしゃいます。
それより辛いのは、話を聞いてもらえなかったり、理解されなかったりすることなのです。
誰かに話を聞いてもらいましょう。
そして気持ちを分かって貰えた時、元気になれる第一歩が始まると思います。
『誰かに相談すると楽になることもあります。』
うちの子が帰って来た、あの子がそこに居るみたい
「うちの子が帰って来たみたい」
「ソファーに置くと、あの子がそこにいるみたい」
これらはクッションお届け後に良く言われる言葉です。
自分の気持ちと言うのはとても不安定で、確信が持てないことが多いです。
亡くなったペットが近くにいると感じるとは言っても、それを確かめる方法はありませんし、またすぐに消えてしまうかもしれません。
私たちは不安になります。
そんな時に助けてくれるのが、ペットのメモリアルグッズだと思います。
記憶でもなく、写真でもなく、手に触れる事ができるリアルな存在。
頭を撫でたり抱きしめたりしたい。
印刷とも違う、編み物のぬくもり、温かみ。
そんな存在が、私たちの心を支えてくれるのかもしれません。
抱きしめると感じる、ほんのりニットの温かさ。