皆さんこんにちは、ファンデルワンの三浅です。
本日もたくさんクッション作ってます☆
お写真そっくり、オリジナルクッション。 プレゼントにいかが?
当店にはさまざまなお客様がそれぞれ色々な目的でクッションをご注文して下さいます。
例えばペットを飼っている彼女さんの誕生日プレゼントにご利用頂いたり、職場で気になっている相手へのプレゼントであったり、亡くなったペットの思い出の品であったり。
皆様から色々なお話をうかがっていると、人それぞれさまざまな世界観を持ち、色々な人が互いに影響しあって生きているんだなぁと感じます。
さて、本日はどんなお客さまに会えるでしょうか。
おかげさまでご好評頂いておりますファンデルワンの誕生日プレゼント物語り、始まり始まり。。。
変な人。
これが彼に対する第一印象。
『何なの、この人、苦手やわ。。。』
最初からずっとそう思ってた。
でも、人を好きになるときって何なんでしょうね、一瞬の仕草で私の気持ちは変わりました。
私と同期で入社したT君、無口でなんだかブスっとしていて、ちょっと苦手なタイプ。
職場でも口を開いたかと思えば必要なことだけ言って、あとは相槌のみ。
何を考えているんだかさっぱり分からない。
休憩時間もスタッフの会話には入らず、さっさとお茶だけ飲んだかと思えば誰とも何もしゃべらずに自分の席についてしまう。
当然社員皆からも不思議がられる存在でした。
そんな彼とあるときエレベーターで二人っきりに。。。
「やばっ、T君だ。あ、早く着かないかな。。。」
事務所は駅前ビルの15階。
普段はあっと言う間に着いちゃうエレベーターがいつもの何倍も遅く感じる。
T君はいつもの暗い顔でスマホを触ってる。
『ワン、ワンワン!
あ~、ごめん』
突然T君が笑った。
初めて見る彼の笑顔。
なに、この人笑うの??
「ごめんごめん、ウチの犬」
彼がスマホの動画を見せてくれた。
「え、T君って犬飼ってるの?」
「あ、飼ってるよ。あと猫も2匹。」
「え~、意外!犬と猫って喧嘩しない?」
「ウチはしないけど、猫同士はたまにやってる。
犬が仲裁に入る始末。」
「そんなことあるんだ!?
ってか、T君って、笑うんだ?」
その笑顔はとても無邪気で、今までの彼からはとても想像できないほど爽やかだった。
席に着き、さぁ仕事はじめようと思うと、Tくんはまたいつもの暗い顔。
さっきの笑顔とはまるで別人。
でもなぜだかその日以来、彼の事が気になり始めた。
あの笑顔は何だったんだろう。
どうして仕事中は不機嫌そうな顔してるんだろう。
どうして誰ともしゃべらないんだろう。
それから2ヶ月が経ち、突然T君に話しかけられた。
「あ!」
ただ一言。
「何?」と聞くと、
「それ、犬?」
「どう見たって犬じゃん。」
「飼ってるの?」
「あの時言わなかったっけ?」
「聞いてない。」
私のパソコンの壁紙を見て彼は話しかけてきたのだ。
「昨日誕生日だったんだ。あ、この子のね。8才。」
「へー、あ、じゃぁこれあげるよ。誕生日のプレゼント。」
彼はバッグからダックスのストラップを出してくれた。
裏面はスマホの画面を拭くフェルトになっている。
「何?これ、いつも持ち歩いてるの?」
「いや、たまたま。さっきコンビニでもらった。
うちの子は雑種だし、ダックスじゃないし。」
「いいの?かわいいじゃん、これ。」
彼はまた笑った。
なんだか、今まで近くにいたなんて信じられない。
新しい友達が出来た感じがした。