皆さんこんにちは、ファンデルワンの三浅です。
今日もお客様のお悩みに応えつつ、ペットのクッションを編んでいます。
編み物で作る、ペットオーダーグッズ
ご注文時に、お客様からの相談にも乗っているのですが、ペットの延命治療について悩んでいる人もいらっしゃいます。
延命につながると思われる事は全てしました。
でも、それが良かったのか、もっと早く楽にさせてあげて方が良かったのか、今でも悩んでいます。
同じ悩みを抱えている人は多く、その度に私は愛犬ムックを思い出します。
2006年ごろの写真です。
ムックは癌が見つかり、余命3カ月と言われながら治療を繰り返し、その後1年半生きてくれました。
お悩みのメールをくださる皆様同様、私たちもあらゆる治療を施しました。
手術、薬、サプリ・・・。
ネットで情報を集め、それが正しいかどうか調べ、先生にも相談したりしていました。
ムックは毎日穏やかな表情をしていました。
しかし、今思い出す事があります。
それは先生の言葉。
「本人(犬)は、相当痛いはず。」
「生きているのが不思議だ」
それでも私たちは1日でも長く生きて欲しいと思い、それがムックの幸せだと思っていて、治療を止めませんでした。
でも、今となってはこの2つの言葉が思い出され、私を苦しめます。
延命治療させすぎたかもしれないという後悔です。
ムックに、1年半も痛みを我慢させてしまったのだろうか・・・
答えは分からないですが、だからこそ辛いです。
お客様のからの相談を聞きつつ…
それから長い年月が経ちました。
その間、私は毎日お客様からペットロスのお話しを聞いています。
延命治療についての相談を受ける事もあり、このように言われます。
もっと何か出来たはずという人もいます。
やりすぎて後悔しているという人もいます。
後悔は無いという人もいます。
そんなある日、私は突然、愛猫マロの余命宣告を受けました。
ムックとのお別れから15年経っていました。
ムックの後悔があったし、お客様の経験も沢山聞いていたものですから、延命について私は悩みました。
そして獣医さんに相談しました。
先生は親身になって聞いてくれましたが、最後は私が決めなければいけません。
治療で命が助かる可能性(病状や手術の成功確率)、治療にかかる費用、猫の年齢や体調、それらを考慮し、私は延命治療をしない事を決めました。
自然な流れに任せよう。
それまでの間、精いっぱいの愛情を注ごう。
お別れは2か月後にやってきました。
日に日に痩せていく猫を見るのは辛かったですが、毎日の生活はとても充実した、愛に満ちた2カ月でした。
あの2か月間は一生忘れないでしょう。
それから3年経った今、自分の選択は正しかっただろうか。
私は悩むときがあります。
何か治療していれば、手術していれば、もしかしたら今でもマロと一緒に暮らしていたのかもしれない。
どちらが正しかったのか、やはり答えは分かりません。
同様に苦しむお客様。
私も何とお答えしたら良いのか…。
でも、こんな経験をお話しする事で、時々こう言われます。
「答えは出ないけど、話を聞いてもらって楽になりました」
このように言って頂けて、クッションをお届けする事にはメールの内容も少し前向きになってきます。
ペットを愛していた事は間違いないですし、どんな選択をしても後悔は残ります。
自分の選択が正しかったと思ってあげる事が、ペット達への愛情だと思うようにしています。
思い出の写真を、ニットの温もりに…
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