ペットを亡くした人を支えてあげる方法はいくつかあると思います。
その中でも特に大切なのが、話を聞いてあげる事だと思います。
それだけでいいの?
言葉掛けは?
贈り物は?
話を聞いてあげる事が、言葉や贈り物よりも大事である理由をお話しします。
言葉かけより話を聞いてあげる方が大事
優しい言葉をかけてあげることは大切です。
しかし話を聞いてあげることの方がもっと大事だと思います。
自分の気持ちを声に出すことで自分の状況を俯瞰で見つめやすくなります。また、自分の悩みを客観的にとらえる事が出来るようになるそうです。
また、自分の話に付き合ってくれる人がいると、自分は一人じゃないと気付いて下さるかもしれません。
・状況を客観視できる
・支えてくれる人の存在に気付く
この2点で、私はお話を聞く事をお勧めしています。
今の心境やお別れの時のこと、またはペットが元気だった頃の話などを聞いてあげると良いでしょう。
初めて家に迎え入れた時の事や好きだったおもちゃの事など、楽しい思い出の話も聞いてあげると良いでしょう。
「どんな様子だった?」と素直な気持ちで声をかけてあげると喜んでもらえると思います。
話しているうちに心が落ち着く事もありますし、誰かに話す事で自分の悩みを整理できるようになります。
私達もお客様からお電話やメールで、ペットの思い出のお話を伺う事もあります。
話しているうちに泣いてしまうお客様も多いですが、お電話を切る頃には少し元気になってくださいます。
そしてこういわれます。
今まで誰にも相談できなかった、と。
特にこちらが何も言わなくても、相槌を打ちながら聞いてあげるだけで良いでしょう。
参考記事『ペットロスの寂しさを誰かに聞いて欲しい/ペットロスの乗り越え方』
話を聞くことで元気になった人たち
私の実体験
イベントの参加を頼まれて当店でもオリジナルクッションの展示をさせていただく事があります。
そのイベントの数日前に会場で飼われていたワンちゃんが亡くなったそうです。かわいがっておられた施設の方は淋しそうに話して下さいました。
「亡くなったんだよ」と。
私はかけてあげられる言葉も無く、ただただお話を聞くばかりでした。私もその犬を知っていたものですから、いつから施設で飼われていたのか、どの辺りを散歩していたのか等わんちゃんのことをいくつか聞きました。
お話してくださる施設の方は愛犬の話しが出来るのが少し嬉しそうで、色々話して下さいました。私はお悔やみの言葉は言わず、楽しかった思い出話しを聞きました。
ペットを亡くした人へ、こちらから掛けてあげられる言葉は無いのかもしれません。でも、亡くなった子のお話を聞くだけで飼い主さんは救われるかもしれません。
その子の話を私が聞く事で私の心の中に亡くなったワンちゃんは生き続けられるようになるのかもしれません。
命は天国へ帰って行くのかもしれませんが、私たちが思い出すことによって心の中に生き続けられると信じています。
もしも誰かが話したそうにしていたならお話を聞いてあげてみてください。誰かに聞いてもらえるだけでも淋しさは少し軽くなる時もあります。
おそらく天国のペットたちも喜んでいるでしょう。
その後少し元気になったら外出に誘ってみても良いかもしれませんし、思い出のグッズをプレゼントしてあげても良いかもしれません。
またはそっとしてあげるのが一番良い場合もあります。
それはお互いの関係や相手への思いやりでケースバイケースになりますが、皆さんの優しさがきっと相手を元気付ける手助けになると思います。
施設で飼われていたのは大きなワンちゃんでした。 そして後日、そのワンちゃんの写真でひざ掛けをご注文いただきました。 私たちにとっても心に残っている作品に仕上がりました。
私の仕事は、「ずっと一緒」のお手伝いです。 皆さんの気持ちが誰かの支えになるよう祈っています。
一緒に読まれている記事